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コワーキングスペース運営|Creative Lounge MOV マネージャー
太田 温子
おおた あつこ
Creative Lounge MOV マネージャー 2012年のオープン時からスタッフとして勤務。2014年に店長(マネージャー)に就任。”みんなちがう”を合言葉に、誰もが楽しく働ける職場づくり、またマッチングシステムを持たないMOVで、アナログで人と人を繋ぐ方法を常に模索している。2017年よりはじめたオウンドメディアMOV Channelでは、メンバーのみなさんの仕事や生き方を広く発信することを目指し、編集長も兼任。お休みの日はWEBマスター目指して修行中です。
大手文房具メーカーコクヨが運営するメンバー制ワークラウンジ
MOV(モヴ)はシェアオフィスやコワーキングスペース、会議室など、働く環境を複合的にご提供しているメンバー制のワークラウンジです。これからの働き方を実践する場として、コクヨ株式会社が運営しています。
フリーランスの方やスタートアップ企業の方、チームで働く方、他に拠点を持ちながらここをサテライトオフィス的に使いたい方、さらには会議室だけ利用したい方など、さまざまなシーンやフェーズに寄り添いながら、いろんな人にちょうどいい仕事環境を目指しています。
前職は、世界のデザイン洋書や写真集などを輸入販売する仕事でした。その時のご縁でご紹介いただき、オープニングスタッフとして2012年からMOVの運営に携わっているのですが、入社した当時は「コワーキングスペースの運営」についてはまったく意識していませんでした。ほぼ知らなかったんです。笑。
まったく違う職種への転向でどうなるかと思いましたが、オープン当時いたスタッフたちみんなで、目の前にいる方にスムーズにお仕事をしていただくにはどうしたらいいかを手探りで探し続けてきました。今では知らずに転職してよかったかもと思っています。
どうしてでしょうか?
私は書籍が好きだったので、知っていたら転職していなかったかもしれないからです。12年働いてみて、こんなに刺激をいただける環境は、他にないだろうなと思っています。さまざまな年代、業種、職種の方が集まり、新しいことに挑戦している方を間近で応援できて、すごく楽しい毎日です。
12年前にヒカリエができて、そのタイミングからMOVもあるんですね。
そうですね。その当時はまだ「コワーキングスペースです」といっても「何するところ?」と聞かれるほうが多かったかもしれません。
それを作っていくのは大変だったと思いますが、世の中的な流れがシェアオフィスの認知を後押ししたのか、それともMOVを通して認知が広まったのかどちらですか?
認知を広げたのは世の中の流れだと思います。その頃はたくさんのコワーキングスペースが新設されていましたし。
MOVに限っていえば、世の中のコワーキングスペースを意識するというよりは、目の前の方が何をもとめていらっしゃるかにフォーカスしながら、少しづつルールをつくってきた感じです。
だから、MOVを利用するメンバーさんとスタッフの距離が近いんですね。
メンバー制、と謳うからにはまずみなさんの名前を覚えよう!ということを、最初にスタッフみんなで決めました。それぞれお一人で来店される方がほとんどなので、なにか一言でも会話をしたり。自分の居場所だと感じていただけたら嬉しいなと思っています。
なるほど。私も会社員を経験して、繋がりの重要性を感じました。
大切ですよね。どんな場合も。
会社員の良さは繋がりですよね。MOVもそうですし、シェアオフィス全体としても、繋がりを提供していると感じます。
そうですね。繋がりを大切にしつつも、コミュニケーションが苦手な人が、後ろめたい思いをされないように、みなさんにとっての心地よさを追求していきたいと思っています。
一つはもう11回も開催している「MOV市」です。メンバーのみなさんが主体となって、自分のスキルやナレッジを一般の方に向けてPRする、いわば大人の文化祭です。
もう一つは「ねこのてヘルプデスク」というサービスですね。やらないといけないけど後回しになってるタスクや、誰でもできるけどお願い先がないタスクなどをMOVスタッフがチケット制で代行させていただくサービスです。
これシュレッダーしておいてみたいな雑務から、毎月発生する簡単な入力作業、名刺の作成や、WEBの更新作業など、さまざまなお品書きがあります。
士業系のタスクは、バックオフィス専門のチームと提携していますが、一番多いのはMOVにいるからこそ、ちょっと相談できることが強みなのかなと思っています。
MOVのメンバーさんのみが利用できるサービスなんですか?
はい。月額メンバー、レジデンスメンバーの方が対象です。あとは、「ねこのて」になりたいメンバーさんも募集しています。笑。
餅は餅屋がモットーなので、プロフェッショナルなメンバーさんに繋いだ方がいい場合は、お繋ぎするようにもしています。いまイチオシなのが、ハイブリットプランで、プロのメンバーさんと一緒に作業する「補助金申請のお手伝い」も始めています。
渋谷ヒカリエ8階という好立地
まずは立地ですね。ヒカリエの8階にあり、駅直結なので傘も必要ありません。渋谷はずっと再開発していて、常に変化していますが、利便性は変わっていないと思います。
ソフト面でいうと、コミュニティづくりにも力を入れています。最初にもお話ししましたが、さりげなく隣人と繋がっていける機会をできるだけたくさん作っていくのがミッションでもありますので、交流会だけではなくさまざまな企画をしています。
また運営母体がコクヨであるということも、ご利用される方にとっては安心材料になっているかもしれません。
立地もヒカリエはブランド力がありますし、やはりMOVは仕事に集中しやすい空間になっていると思います。空間はコクヨさんが設計してるんでしたっけ?
属性でいうと、コロナ前後で少し変動があったかもしれません。以前は個人事業主や経営者の方がほとんどでしたが、以後は、企業に属していながらリモートオフィスや副業の場として活用される方も増えてきました。
年齢層は40代が多かったのが、20代の方や学生の方のご利用も増えてきました。
スタートアップは少ないですが、年代や業種に関わらず、自分で何かを始めたい、自分の好きなことを仕事にしたいという信念のある方が多く、みなさんパワフルですね。
その中でも多いのはどんな業界、業種の方ですか?
業種は幅広いです。エンジニアさん、デザイナーさん、学校の先生、弁護士さん、人材系やマーケティングや広告に特化されている方もいらっしゃいますし、金融系、エンターテインメント系の方もいらっしゃいます。ほんとに多様ですね。
こういった方に来てほしいという希望はありますか?
実は意外と少ない、スタートアップの方にぜひ!使っていただきたいです。招致の一環として、年に一度、シードステージに限定したピッチイベント「登龍モヴ」も開催しています。
いつもみんなで気をつけているのは、運営側のルールを説明するだけのコミュニケーションで終わらせないことです。どんな使い方を想像されているか、どんな要望をお持ちなのか、まずはしっかりヒアリングした上で、どこまでが実現可能か、難しい部分はこういうふうに代替えできないか?といったご提案までできるように、心がけています。
ユーザーファーストの姿勢ですね。
「みんなちがう」というのが私たちのテーマなので。それは運営スタッフもふくめて、みんながそれぞれちがう、ということを受け止めて、よい方に活かせるように、得意なことで貢献して苦手なことは補い合えるように、というのを意識しています。
MOVは、実はMovmentを略した造語なんですね。そして、繋がりを生み出すことがミッションです。そのために大小さまざまなきっかけを企画しているのですが、MOVにきて中途半端になっていたことを再開したとか、ここで出会った人と新しい事業を始めることになった、といったご報告をいただけると、ミッションコンプリート!なんです。どんなことでもその人の中にムーブメントが起こったというのがやはり嬉しい瞬間です。
経営者を純粋に応援していける存在でいたい
経営者の方は孤独だと、よくお聞きします。自分一人だとしても、社員さんがいたとしても、トップの方は決めるときはお一人だし、怒られることも褒められることも少ないですよね。
そういう方を、利害とはまったく関係のない立場で、でもだからこそ純粋に応援している存在でいたいと思っています。
1日はずっと修行しているWEB制作の副業をして、もう1日は一緒に暮らす犬たちとゆっくり過ごす時間です。あとはキャンプにいったりもします。
私たちは常に、柔らかく変わっていけることを最大の強みとしていきたいんです。これまでの慣習や常識にとらわれず、必要であれば検討する。多くの人にプラスになるなら、矛盾が出ないように考えながら実現できるように動く。これまでも繰り返してきたことを、今後も続けていきたいですね。
あとはもう、競合などといわず、コワーキングスペース同士も横に繋がっていけたら楽しいのではないかな、と個人的には思っています。展望ではなく願望ですね。
今いる場所から一歩飛び出して、その思いを叶えようとしている行動、素晴らしいと思います!できる限り応援させていただきたいし、MOVには色々なフェーズを経験した先人たちもいらっしゃいます。働く環境をお探しなら、ぜひ一度MOVにいらしてください。
先ほど太田さんもおっしゃっていましたが、独立した人は本当に孤独を感じることが多いと思います。MOVさんに多くの方が支えられていると思います。今日はお話を聞かせて頂きありがとうございました!
うん、そうだといいですね。頑張ります。