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会社設立や事業拡大のタイミングで必ず必要になるのが法人印鑑です。その中でも近年注目を集めているのがチタン製の印鑑です。
黒水牛や柘(つげ)などの伝統素材より高価ですが、「耐久性に優れる」「印影が美しい」といった理由から人気が高まっています。とはいえ「本当にチタンが良いのか?」「価格に見合う価値があるのか?」と悩む方も多いはず。
この記事では、チタンを選ぶメリット・デメリット、他素材との違い、価格感や失敗しない選び方を、起業準備中の方にも分かりやすくまとめました。法人印鑑選びの参考にして下さい。
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法人印鑑と素材選びの基本
最初に、法人印鑑の役割と「素材」がなぜ重要なのかを整理しておきましょう。長く使うものだからこそ、早い段階で判断基準を持っておくと迷いません。
法人印鑑の種類

代表者印(実印) | 法務局に登録する会社の「署名」代わり。重要契約で使用。 |
銀行印 | 銀行口座開設や取引承認に使用。 |
角印(社判) | 見積書・請求書・領収書など社外文書に捺印。 |
素材選びが重要な理由
印影は登録情報と一致している必要があり、摩耗・欠け・変形で印影が変わると再登録の手間やリスクが発生します。
特に代表者印は長期使用が前提。だからこそ耐久性と印影の安定性に優れた素材を選ぶ意義が大きいのです。
主要素材について
よく使われる素材は、柘植(つげ)、黒水牛、樹脂系、そしてチタンなど。価格・耐久性・メンテナンス性・見た目がそれぞれ異なります。
本記事の主役であるチタンの位置づけを、以下で詳しく見ていきます。
チタン製法人印鑑のメリット
チタンが支持されている核は、トータルの安心感と運用のしやすさです。単なる「硬い金属」以上の利点が、日々の実務で効いてきます。
圧倒的な耐久性
チタンは強度・耐食性に優れ、摩耗や欠けに非常に強い素材です。長く使っても印影が変わりにくいため、買い替え頻度を抑えられます。長期視点ではコスト面の不安を小さくできます。
印影が鮮明で、軽い力でも安定して押せる
粒子が緻密で朱肉のノリが均一です。適度な重量があることで「かすれ」にくく、誰が押しても綺麗な印影になりやすいのが実務上の強みです。
お手入れが簡単&清潔を保ちやすい
水洗いできるため朱肉汚れを落としやすく、乾拭きだけに頼らなくてOKです。忙しい現場や手入れがめんどいガサツな方でも手間なく清潔な状態を保てます。
見た目の高級感とカラーバリエーション
メタリックな質感は契約の場でも「格」を演出できます。シルバー、ブラック、ゴールド系など色展開も豊富で、自社のブランディングに合わせやすいのもメリットです。

僕自身、会社設立で「一生モノ」を一本作るならチタンを選びます。理由は、印影の安定とメンテが楽だからです。現場での再捺印や押し直しを減らせるのは、結局チームの負担軽減につながります。
デメリットと注意点(買ってから後悔しないために)
完璧な素材はありません。チタンの弱点と、事前に知っておくべき注意点を押さえておきましょう。
重量がある
安定性の源でもある重さは、連続捺印では負担になることもあります。大量捺印だと疲れやすいので、大量の押印業務が常態化している現場では、ワークフロー上の工夫(押印の分担・捺印マットの活用など)でカバーしましょう。
初期コストが高め
柘や黒水牛より高価。ただし買い替え頻度の低さを考えると、数年スパンでは充分ペイするケースが多いです。
「最初に良いものを一本」派に合致します。
手彫りの味わいは得にくい
硬質ゆえに多くは機械彫り。伝統的な手彫りに強いこだわりがある方は、素材選択を見直す余地があります。
一方で、精密な彫刻で偽造防止性を高めやすいのは実務的メリットです。
品質の見極めが必要(安価すぎる製品に注意)
「純チタン」表記や保証の有無、ショップの信頼性は必ずチェックしておきましょう。
素材純度や加工精度が印影の長期安定に直結します。
他素材との比較:誰にチタンが合うのか

価格・耐久・メンテ・見た目を総合評価し、用途や使い方で最適解は変わります。自社の運用実態に照らして選びましょう。
柘植(つげ)との比較
メリット
- 価格が手頃、軽量で扱いやすい。
デメリット
- 摩耗しやすく、長期運用だと印影の薄れが課題になりやすい。
- 使用頻度が低い、まずは最低限で揃えたい。
黒水牛との比較
メリット
- 適度な硬さと高級感、実印素材の定番。
デメリット
- 乾燥や水分に弱いため、保管・お手入れに気を使う必要。
- 見た目重視+価格と耐久のバランスを取りたい。
チタンが最適なケース
- 「買い替えを避けたい」長期視点で選ぶ。
- 契約・承認業務が多く、常に鮮明な印影が求められる。
- 清潔維持・メンテの手間を減らしたい(水洗い可)。

「安く早く」よりも、再捺印や再作成の手戻りを防ぐことを重視したい現場で、チタンは強い味方です。
失敗しない選び方:サイズ・書体・3点セットの整え方
ここからは具体的な発注のコツです。素材以外の要素も印影の読みやすさ・偽造防止・実務効率に影響します。
サイズの目安
代表者印(丸) | 16.5〜18mm(社名が長いなら18mmで余裕を持たせる) |
銀行印(丸) | 13.5〜16.5mm(可読性と保管性のバランス) |
角印(社判) | 21mm角(帳票類の枠に収まりやすい定番) |
書体とレイアウト
代表者印 | 篆書体・印相体など、偽造防止性と格調を重視。 |
銀行印 | 可読性重視(楷書・古印体)で取り違いを防止。 |
角印 | 古印体など視認性が高い書体が定番。 |
レイアウトは「社名+之印」や外周配置など、サンプル確認できるショップを選ぶと安心です。
法人印鑑3点セットで揃えるのがおすすめ!
代表者印・銀行印・角印は同時に揃えるのが効率的。素材や書体の統一でブランド一貫性も出せます。具体的な比較・発注手順は、以下の詳細ガイドを参考にしてください。
【2025年版】法人印鑑作成ガイド|3点セットのおすすめは?種類や書体の決め方から即日で安いサイトまでプロが徹底比較
よくある質問
検索でよく見かける疑問に、実務目線で端的に答えます。
Q. チタンは重くて押しにくくない?
A. 重さはありますが、その分軽い力で安定した印影が出ます。
大量捺印が続く日は捺印マットや分担で負担を調整しましょう。
Q. 水洗いしても大丈夫?サビは?
A. 問題ありません。水洗い可・耐食性に優れるのがチタンの持ち味。
水分は拭き取り、ケースは乾燥した場所で保管してください。
Q. 機械彫りのセキュリティは十分?
A. 精密彫刻で再現しにくい印影を設計できます。
書体選びやレイアウトで偽造防止性を高めるのがポイントです。
Q. 代表者印だけチタンにして、他は別素材でもOK?
A. 実務上は問題ありません。コストを抑えつつ、最重要の代表者印だけ最高耐久にするのは合理的な選択です。
まとめ
法人印鑑は会社の信用を体現する道具です。チタンは耐久性・印影の安定・メンテ容易性の三拍子が揃い、長期的に見て「買ってよかった」と感じやすい選択肢になります。
初期コストは上がりますが、再作成やトラブルの手戻りを減らせるメリットは見逃せません。
本記事のまとめ
法人印鑑は10年単位で使う会社の“顔”です。中々買い替えることがないからこそ後悔のない選択をしましょう。
まずは必要な印の種類・サイズ・書体を決め、見積り時にサンプル確認までセットで進めながら準備を進めましょう。